私たちは日々、膨大な情報にさらされています。SNS、検索結果、広告、街頭の看板…。どれもが「見てもらう」ことを目的に作られていますが、その中で実際に人の心に届き、行動につながるものはごく一部です。
では、なぜあるデザインは人の注意を引き、あるデザインは一瞬でスルーされてしまうのでしょうか。答えのひとつは「脳の仕組み」にあります。
人間の脳は「0.1秒〜1秒」で判断するとも言われています。この“最初の1秒”で「見るべきか」「関係ないか」を決めるのです。そのときに重要になるのが「写真」と「文字」の役割です。この記事では、脳科学的な観点から写真と文字の認識の違いを解説し、デザインでどう活用できるのかを掘り下げていきます。
脳は「視覚情報」を優先して処理する
写真は0.013秒で理解される
研究によれば、人間の脳は画像をわずか 13ミリ秒(0.013秒) で処理できると言われています。これは文章を読むスピードと比べて圧倒的に速く、ほぼ無意識のうちに「理解」されます。
たとえば、スマートフォンでSNSをスクロールしているとき、文章を読む前に「写真やイラスト」にまず目が留まるはずです。脳が瞬時に「興味があるかないか」を判断し、その後に文字を読むかどうかを決めているのです。
「直感」と「感情」に働きかける写真
視覚情報は、論理的に判断する前に「感情」に直接訴えかけます。
料理の写真を見れば「おいしそう!」と感じる、子犬の写真を見れば「かわいい!」と思う。これらは文字を読む前に起こる反応です。
つまり、写真は「理屈ではなく感覚で理解させる力」を持っています。だからこそ、ファーストビューやメインビジュアルには「見ただけで意味が伝わる写真」を置くことが効果的です。


文字情報が持つ「信頼性」と「説得力」
文字は理解に時間がかかる
文字は視覚情報に比べて処理に時間がかかります。ひらがなや漢字、アルファベットを「読む」という行為は、脳内で翻訳しながら理解しているためです。
しかし、その分「正確性」と「説得力」を持ちます。写真だけでは「おいしそう」に見える料理も、「産地直送の有機野菜を使っています」という文字情報が加われば、より信頼性が増し、購買意欲を後押しします。
言葉は「納得」を生む
人は直感で「好き・嫌い」を判断しますが、実際に行動に移すには「理由」が必要です。
たとえば商品を買うときも、「評判が良い」「価格が安い」「安心できる」といった文字情報で「買っていい根拠」を見つけます。
つまり、写真で惹きつけ、文字で納得させる。この組み合わせが、デザインにおける王道の流れなのです。


1秒の中で「写真」と「文字」をどう見せるか
ファーストビューの役割
Webサイトやチラシで最も重要なのは「最初に目に入る部分」です。
ここで写真を使うことで、ユーザーは瞬時に「どんなサイトなのか」を理解できます。
さらに短いキャッチコピーを添えれば、「何を提供しているのか」まで伝わりやすくなります。
例)
▶ 旅行サイト:海外リゾートの写真+「3日間限定セール」
▶ 飲食店サイト :料理の写真+「地元食材で作る安心の味」
▶ コーポレートサイト : 社員の写真+「人と技術で未来を創る」



写真で感覚的に理解させ、文字で補足して安心感を与える。
このコンビネーションが、1秒以内で「続きを見たい」と思わせる鍵になります。
視線誘導のテクニック
脳は「左上から右下」に流れるように視線を動かす傾向があります。
ファーストビューで写真を左上に、補足的な文字を右下に配置すると、自然に視線が流れ、読みやすくなります。

Yさん
これは「Zの法則」と呼ばれ、デザインにおいてよく使われています。
覚えておくと便利ですよ!
デザイン活用例
ランディングページ(LP)
・冒頭:商品を使っている写真で「利用シーン」を想起させる
・キャッチコピー:「これ1本で家中ピカピカ」「有機野菜をふんだんに使った」など短く強い言葉
・詳細部分:効果の説明や口コミを文字で補足
写真で興味を持たせ、文字で信頼を積み重ね、最終的に「購入」へつなげる。


コーポレートサイト
・トップビジュアル:事業のイメージ写真(工場、オフィス、社員の笑顔など)
・ミッションコピー1:「私たちは持続可能な社会をつくります」
・詳細情報:事業内容・沿革・数値データを文字で提示
写真で「雰囲気」を伝え、文字で「安心感と具体性」を与える。


- 1. その会社が何のために存在しているのか(使命・存在意義)を短い言葉で表現したフレーズ ↩︎
チラシ・パンフレット
・表紙:サービスを象徴する写真を大胆に配置
・キャッチコピー:「初めてでも安心のサポート」など
・本文:料金・アクセス・申込方法を文字で丁寧に説明
写真で目を引き、文字で行動を後押しする。

デザインで失敗しやすいポイント
・写真だけに頼りすぎて「何を伝えたいか」がわからない
→補足情報である文字が入っていない or 少なすぎる
・文字が長すぎて「読む気がなくなる」
→せっかく写真で惹きつけても、伝えたいことが多すぎる…。伝える内容を絞ることが大切!
・写真と文字のトーンが合っていない
→高級感ある商品なのにカジュアルフォントを使ってしまうと一体感が感じられない
まとめ
人の脳は 「まず写真を見て直感的に理解し、その後文字で納得する」 という順番で情報を処理します。
デザインにおいては、以下の流れを意識することでユーザーを自然に行動へ導くカギとなります。
① ファーストビューで写真を効果的に使う
② 短いキャッチコピーで内容を補足する
③ 詳細情報を文字でしっかり伝える
「1秒で伝える」には写真が有効、そして「行動につなげる」には文字が不可欠。この両者をどう組み合わせるかが、成果を出すデザインの最大のポイントです。
この「1秒」が未来を決める

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