「とりあえずデザインを作ってみましょう」
この言葉から始まるプロジェクトは、意外と少なくありません。
もちろん、手を動かしながら考えることも大切です。
しかし、デザインの現場で数多くの失敗を見てきた立場から言うと、
うまくいかないデザインの多くは“作り始める前”に原因があります。
配色が悪いわけでも、レイアウトが崩れているわけでもない。
そもそも「何を作るべきか」が曖昧なまま、デザインが始まっているのです。
デザインは「見た目」ではなく「判断の積み重ね」
多くの人が、デザインと聞くと、上の二つを思い浮かべます。
しかし実際のデザイン作業は、ほとんどが判断の連続です。
・何を一番伝えたいのか
・何を削るのか
・どこで目を止めさせるのか(見てもらいたいのか)
この判断の軸が定まっていないと、
どんなに時間をかけても「しっくりこない」仕上がりになります。


考えること① 誰に向けたデザインなのか
最初に考えるべきなのは、「このデザインは、誰のためのものか」です。
意外に思われるかもしれませんが、ここが曖昧なまま進んでいるケースはとても多いのです。
・年齢:ターゲット
・性別:ターゲット
・立場:お客様/求職者/取引先
・デザインを見る媒体:スマホ/PC/チラシ
これらがはっきりしていないと、デザインの判断基準がブレ始めます。
結果として、
・誰にも強く刺さらない
・無難だけど印象に残らない
・「なんとなくダサい」と言われる
という状態に陥ります。
デザインは、自分のために作るものではありません。
見る人を具体的に想像できた瞬間から、デザインは機能し始めます。

考えること② 何を一番伝えたいのか
次に考えるべきなのは、「このデザインで、何を一番伝えたいのか」です。
ホームページでも、チラシでも、伝えたいことは必ず複数あります。
しかし、人が一度に理解できる情報は限られています。
すべてを同じ強さで伝えようとすると、結果として何も伝わらなくなります。
ここで重要なのは、
・一番伝えたいことは何か:価格/製品/内容 など
・それ以外は補足情報として扱えるか
をはっきりさせることです。
デザインが洗練されて見える理由は、
「うまく足している」からではなく、「うまく引いている」からなのです。

考えること③ 見た人に、どう行動してほしいのか
デザインには、必ず目的があります。
にもかかわらず、その目的が曖昧なまま進むことも少なくありません。
・問い合わせをしてほしいのか
・サービスを理解してほしいのか
・会社の信頼感を伝えたいのか
この目的が定まっていないと、デザインのゴールが見えなくなります。
その結果、
・きれいだけど、反応(リアクション)がない
・情報は多いけど、行動につながらない
という状態に陥ってしまいます。
デザインはアートではありません。
見た人の行動まで設計して、初めて完成します。


3つが決まると
ここまでの3つを整理すると、デザインを始める前に考えるべきことは次の通りです。
① 誰に向けたデザインなのか
② 何を一番伝えたいのか
③ 見た人にどう行動してほしいのか
この3点が明確になると、
配色・レイアウト・文字の強弱といった判断が、驚くほどスムーズになります。
逆に言えば、
デザインで迷っている時間の多くは、この3つが決まっていないことが原因です。

デザインは「作業」ではなく「設計」
デザインという言葉から、
どうしても「センス」や「才能」を連想しがちです。
しかし実際には、良いデザインほど論理的で、再現性があります。
考えるべきことを考え、決めるべきことを決めた上で手を動かす。
それだけで、デザインの完成度は大きく変わります。
もし今、
・デザインを作るたびに迷ってしまう
・仕上がりが毎回バラつく
・「なんとなく違う」と言われがち
そんな悩みがあるなら、一度「作り始める前」に立ち返ってみてください。
まとめ
デザインの8割は、手を動かす前に決まっています。
だからこそ、
「考える」 → 「作る」 という順番がとても大切です。
デザインを始める前に考える3つのこと。
それは、難しい技術ではなく、伝えるための基本的な姿勢なのかもしれません。
考える時間が、デザインを整える。

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